新生児の約1,000人に1人から2人が、聴覚に何らかの障害を持って生まれてきます。聞こえない、もしくは聞こえにくい子どもは、早期に発見して適切な支援を開始することでコミュニケーションの形成や言語発達の面で大きな効果があります。聴覚障害は先天性(生まれつき)の障害だけでなく、だんだん聞こえなくなる進行性や、突然聞こえなくなる後天性の障害もあります。世界保健機関(WHO)の発表によると、高齢者人口の増加などで、世界的に聴覚障害に苦しむ人が増えており、2050年には現在の約4億7千万人から約9億人に達する可能性があるとされています。日本ではこの10年間で、約500万人から550万人に増加したと推定されます。
 
 聴覚障害の原因は、遺伝によるもの、はしかや水ぼうそうなどの感染症、結核などの治療剤による副作用、加齢によるものなどが考えられます。さらに近年では、若者を中心にスマートフォンなどで大音量の音楽を長時間聞く習慣があることから聴覚障害になるケースも増えています。足に障害があり車椅子に乗っていたり、視覚障害があり白杖をついているのとは異なり、聴覚障害は見ただけでは分かりにくいという特徴があります。また、補聴器や人工内耳をして聞こえが改善したとしても、健聴者と同じように聞こえることはありません。
 
 平成28年4月1日より施行された「障害者差別解消法」により、障害者に不利益がないような社会環境の整備が求められています。東京オリンピックに向けて、東京都では多目的トイレの設置や点字ブロックの設置が進んでいます。しかし、聴覚障害者に対する必要な配慮がまだ周知されていないため、「きこえのバリアフリー」はまだあまり進んでいないのが実情です。
 
 
 「聴覚障害支援メディア研究室」は、新しいテクノロジーを活用したり、コンテンツの表現を工夫したりすることにより、聴覚障害者の方々が少しでも暮らしやすい環境づくりを目指した研究をいたします。

お知らせ

2021.6.10 2022年度卒研選抜情報を公開しました。
2021.5.22 リリースを更新しました。
2021.5.3 リリースを更新しました。
2020.7.13  2021年度卒研選抜情報を非公開にしました。
2020.6.23  オンデマンド説明会の動画を公開しました。
2020.6.19  2021年度卒研選抜情報を公開しました。
2020.6.13  リリースを更新しました。
2019.5.16  2020年度(2021年3月)をもって「コンテンツビジネスイノベーション研究室」は終了し、「聴覚障害支援メディア研究室」を立ち上げます。


研究内容

2021年度から正式に立ち上がる研究室のため、現在は準備段階にあります。但し、これまで吉岡が調査してきたことや、すでに取り組んでいるプロジェクトがありますので、これらをベースに今後の研究を進めていきます。

語彙力アップのためのスマホアプリ「Vocagraphy!(ボキャグラフィー)」を開発


聴覚障害児の療育向けスマホアプリ(iOSのみ)を開発いたしました。2020年3月10日(午後)に国内リリースし、5月7日に英語版を世界リリースしました。無料ですので、iPhone、iPad、iPodをお持ちの方は、ダウンロードすれば機能制限なく、すぐにお使い頂けます。
ボキャグラフィーの使い方や使用例は、ウェブページにて動画付きでご覧頂けます。また、Facebookページもご覧頂けると、最新の情報をご覧頂けますので、ぜひチェックして下さい。
ウェブサイト
http://www.blw.jp
Facebookページ
https://www.facebook.com/vocagraphy/

開発協力:株式会社 夢現舎


卒研生募集

  • 2022年度卒研選抜(選抜実施は2021年)の対象学生向け情報です。
  • 選抜のスケジュールや方法については、メディア学部のルールに準じます。
  • 本研究室の定員は12名です。

研究室公開

1)オンデマンド説明会
動画で研究室の説明を行います。動画のリンクは後日ここでお知らせしますので、お待ちください。
 
 
2)Zoom相談会
以下の日程でZoom説明会を行います。直接話を聞きたい方はお集まりください。
・6月14日(月) 12:30-13:10
・6月15日(火) 12:30-13:10
・6月16日(水) 12:30-13:10
・6月17日(木) 12:30-13:10
・6月18日(金) 12:30-13:10
 ※上記以外の時間にzoomで説明を聞きたい方は、個別にお問い合わせください。
 
3)お問い合わせ
研究室について質問がありましたら、些細なことでも構いませんのでメールでいつでもご連絡ください。
メールアドレス: yoshioka@stf.teu.ac.jp
※このページの下にある問合せフォームからでも、お問い合わせ頂けます。

応募方法

1)卒研申告
卒研システムより申告してください[6/21(月)〜6/25(金)]。
2)「志望理由書」の提出[締め切り:6/27(日) 23:59
提出方法:「志望理由書(PDF)」をメール添付で提出
提出先:吉岡英樹(責任教員)yoshioka@stf.teu.ac.jp
メール件名:吉岡研究室配属希望
3)選抜結果
7/9(金)に選抜結果が一斉に発表されます。

志望理由書の書き方

①基本情報:学籍番号、氏名、フリガナ、大学メールアドレス
②以下の質問にお答えください。
[Q1]自分の強みは何ですか。
[Q2]自分の弱みは何ですか。
[Q3]大学で最も頑張ったことは何ですか。
[Q4]高校までで最も頑張ったことは何ですか。
[Q5]これまで取り組んだことで、最も辛かったことは何ですか。また、それをどうのようにして克服しましたか。
[Q6]あなたにとってメディア学部はどんな学部ですか。
[Q7]自分を一言で表すと何ですか。
[Q8]どんな研究をしたいか、具体的に述べなさい。
③これまでに受講した科目のうち、研究に関係しそうなものをリストアップしてください。
④進路希望について具体的に書いて下さい。
 就職の場合:志望業界、企業名、職種など
 進学の場合:学科や研究分野など
⑤その他、自己PRすることがあれば自由に書いてください。
 
 

2021年度卒業研究 仮テーマ一覧

<聴覚障害者の課題を解決するための研究>

聴覚障害者の課題を可視化するアプリの提案
聴覚障害者におけるバリアフリーの再考
聴覚障害者と健聴者のコミュニケーションにおける課題
聴覚障害者とボランティアを繋ぐサービスの提案  
聴覚障害者の新しいコミュケーション

<聴覚障害児を持つ保護者の支援に関する研究>

聴覚障害児の言語学習について
聴覚障害児の日本語学習教材の開発 

<聴覚障害者を対象とした音声情報を可視化する研究>

スマートグラスを利用した聴覚障害者向けコンテンツ開発  
聴覚障害者のための3DCGを使った音楽の可視化

<聴覚障害者を対象とした音楽の表現方法に関する研究>

聴覚障害者でも楽しめるコンサートの提案 
聴覚障害者のための振動デバイスを用いた音楽表現

リリース

これまでに吉岡研究室から発信された情報のリストです。

[2021.6.2/NHK WORLD-JAPAN(世界配信)]NHK WORLD-JAPANでアプリと研究室が紹介されました。
[2021.5.17/NHK(全国放送)]NHK「おはよう日本」でアプリと研究室が紹介されました。
[2021.5.13/NHK(WEB)]NHK「首都圏ナビ WEBリポート」でアプリと研究室が紹介されました。
[2021.4.20/NHK(首都圏局)]NHK「首都圏ネットワーク」でアプリと研究室が紹介されました。
[2020.5.25/東京新聞]難聴のまな娘にアプリ開発
[2020.3.10/八王子経済新聞]写真で作る「言葉カード」アプリ 東京工科大講師が難聴の愛娘のために考案
[2019.8.19/個人ブログ]聴覚障害児を対象としたプログラミング教室を行ってみた感想
[2018.8.21/大学リリース]吉岡英樹メディア学部講師らが、田中美郷教育研究所との連携により難聴児を対象とした「夏休み子どもプログラミング体験教室」を開催。
 
以下は聴覚障害とは関連のない、これまでの活動に関するリリースです。


[2018.7.31]八王子まつりの“山車”にビーコン活用、スマホで歴史解説 メディア学部が協力、多言語対応など新機能も追加
[2017.12.18]金井兼介さん(大学院1年)が国際学会でベストポスター賞を受賞!
[2016.8.2]メディア学部がビーコンを使って“山車”の歴史をスマートフォンに提供 8月6日(土)・7日(日)八王子まつり会場(東京都八王子市)
[2016.4.25]ビーコン端末とスマホアプリを活用した、地域密着型の音楽情報キュレーションプラットフォームを開発
[2015.10.9]商店街の活性化を目的とした「スマホアプリで音を探せ”スタンプラリー”」をメディア学部吉岡英樹講師がプロデュース
[2015.6.2]メディア学部が6月10~12日開催の「デジタルサイネージジャパン2015」に出展
[2014.6.5]メディア学部の学生らが開発を手掛けるキャンパス・デジタルサイネージを「デジタルサイネージジャパン」にて公開
[2013.8.5]メディア学部が8月3・4日の「八王子まつり」にて、デジタルサイネージによる「物産展」を試験実施した情報がメディアで紹介される
[2013.6.28]『デジタルサイネージジャパン2013』にメディア学部生が出展した情報がフジサンケイビジネスアイ、YAHOOニュースなどで紹介されました
[2013.6.20]デジタルサイネージジャパン2013にて「Best Booth Award」を受賞
[2013.6.10]『デジタルサイネージジャパン2013』に産学連携で学生作品を展示する情報が八王子テレメディア「デイリー八王子」紹介予定
[2013.6.4]AOPEN、篠田プラズマ、DISEなど国内外の企業が協力 新産業育成に向け、産学連携による国内初の試み「デジタルサイネージジャパン」にて、学生がコンテンツ制作や演出を担当
[2012.9.13]メディア学部吉岡英樹講師のメディアアート・プロジェクトがコロナ・エキストラ主催の花火大会に出展
[2012.6.13]メディア学部がデジタルサイネージジャパン2012に出展します
[2012.4.18]メディア学部卒業生アーティスト『fuu』が音楽配信デビューしました
[2011.6.2]メディア学部の学生がデジタルサイネージジャパン2011に出展します
[2011.5.20]「第二回デジタルサイネージアワード」にメディア学部から2作品を出展
[2011.1.21]TMS支援アーティスト「ダイスケ」とメディア学部吉岡英樹講師が読売新聞(多摩版)で紹介されました
[2010.9.13]メディア学部「TUT MUSIC SUPPORT」がシンセサイザーフェスタ2010に出展


お問い合わせ

本研究室に関するお問い合わせは以下のフォームから受け付けております。
必要な項目をご記入の上、「記入内容を確認」ボタンをクリックしてください。

-研究室は研究棟C420です-

参考文献

新生児スクリーニング 

  • 小林美幸,稲寺秀邦(2011)「わが国における乳幼児難聴のスクリーニングシステムとその課題」日衛誌 (Jpn. J. Hyg.), 66, 696-703. 
  • 立入哉,福田正義(2012)「APD(聴覚情報処理障害)スクリーニング検査とその適用」Audiology Japan, Vol.55, No.5, 125.
  • 中澤操(2014)「小児聴覚障害を取り巻く諸問題」音声言語医学. 55, 345─349.
  • 田中美郷(1994)「発見の遅れた難聴児の実態」音声言語医学. 35, 213-218.

 

オーディトリーニューロパチー

  • Arnold Starr, Terence W. Picton, Yvonne Sininger, Linda J. Hood and Charles I. Berlin「Auditory Neuropathy」Bain (1996), 119, 741-753.
  • 加我 君孝(2011)「Auditory Nerve Disease あるいは Auditory Neuropathy」日本耳鼻咽喉科学会会報, 114巻5号, 520-523.
  • 大原卓哉,泰地秀信,守本倫子,本村朋子,松永達雄(2011)「OTOF 遺伝子変異を認める Auditory neuropathy spectrum disorder の乳幼児例における人工内耳装用効果」Audiology Japan 54, 289~294.

 

聴覚障害児教育

  • 南村洋子(2001)「今までのそしてこれからのインテグレーション支援」聴脳言語学研究,Vol.18 No.2, pp111-116.
  • 岩田吉生(2009)「通常の小学校に在籍する聴覚障害児の保護者の教育支援に関するニーズ調査」愛知教育大学研究報告、58(教育科学編)、21-27.
  • 原和大,岩田吉生(2010)「小学校の難聴学級における障害認識を目的とした自立活動の授業の一考察,障害者教育・福祉学研究(6),93-102.
  • 文部科学省(2010)「合理的配慮について」<http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1297380.htm > 2019年5月16日アクセス.
  • 四日市章,鄭仁豪,澤 隆史,ハリー・クノールス,マーク・マーシャーク(2018)「聴覚障害児の学習と指導―発達と心理学的基礎」明石書店.

 

発達障害

  • 小渕千絵,原島恒夫,八田徳高,虞田栄子(2012)「聴覚情報処理障害(APD)の症状を抱える小児例における聴覚情報処理特性と活動・参加における問題点」コミュニケーション障害学. 29, 122-129.